[ブックデザイン・表紙コラージュ]『第30回 少年少女の詩』

吉備路文学館さまの「第30回 少年少女の詩」のブックデザインと表紙コラージュを制作させていただきました。第30回の節目ということで、今までのデザインをリニューアルしています。



表紙は、子ども達の絵でコラージュを制作しました。

かねてから、モノクロで小さく本文に印刷されている、子どもの絵を生かしたいと考えていたので、アイデアが採用されて嬉しいです。



数十枚送られてきた絵は、1つ残らず全て使用しています。どれも力作で選ぶことができませんでした。子どもの絵はやっぱりパワーがあります。


ただ、一部の絵には少し画像補正を。カラーとモノクロが混在していたので、1枚絵として馴染むよう、モノクロをカラーにするなどの色調変換をしています。


帯にもコラージュ。

帯は幅を広くして、載せられる情報量をぐっと増やしました。最優秀賞の子どもの詩も全文載せることができました。


少し、パンツを履いたみたいで可愛い…と思うのは私だけでしょうか?



帯も1つの読み物のような感じで、本文への誘導の一助となればいいなと思っています。


背表紙からこんにちは。


アップにしてみましたよ。


表紙の特色は、ピンクに。



見返しには、カラフルな表紙をクールダウンさせるべく、あえてベージュの紙を選びました。本文への自然な流れを作りました。

上の写真はとある日、机上に不意に現れた紙の重なりです。自分が作ったのを忘れていて、あ、綺麗と思いました。こちらのシリーズは5冊目。今までも一心に制作してきましたが、今回ようやく及第点を出せたような気がします。


用紙もリニューアルしました。

カバー、表紙、帯、全てにバガス紙を採用しました。林ぶどう研究所さんのレーズンパッケージでも使用した、環境に配慮した用紙です。子ども達の絵との相性もよく、温かみのある質感を持ちながらも、上品な印象になって嬉しいです。手に馴染み、ページも繰りやすくなりました。


たくさん読んで、傷んだり色あせたりしても、よい味わいになりそうです。



『少年少女の詩』は、公益法人吉備路文学館に寄せられた、岡山県内の小学生の優秀作品を収録した作品集です。子ども達の真っ直ぐに心に届くピュアな言葉に心洗われます。書店の他、各種オンラインショップでもご購入いただけます。ぜひ多くの方の手に渡りますよう。


なお、本文は印刷所の方がデザインしてらっしゃいます。今回、表紙をリニューアルしたことで、前回までより表紙と本文に一体感が生まれ、ぐっとまとまりある一冊になったと感じています。

こちらのブックデザインのお仕事、ありがたいことに2017年から継続して手掛けさせていただいます。心より感謝申し上げます。


発行:益財団法人吉備路文学館

発売:吉備人出版

吉備人出版オンラインショップ

ブックデザイン・表紙コラージュ:タケシマ レイコ

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