[デザイン・イラストなど]第17回ジュニア・ロースクール岡山
「第17回ジュニア・ロースクール岡山」のフライヤーのデザイン・イラストレーション ・ビジュアルのディレクション、また一部コピーも制作させていただきました。制作エピソードを交えてご紹介させていただきます。
何のイベントか?
こちらは、高校生と中学3年生を対象にした「法」入門ともいえる授業の告知フライヤーです。授業では、身近な話題を通して「法」について知ることができ、「法」は自分の暮らしと密接な関わりがあるのだと実感することができます。
さらに、法律を学ぶ大学生のお兄さんやお姉さん、また社会で活躍している弁護士の方たちと交流できるのもこの授業の魅力です。学校生活だけではなかなか得られない、他の学校の生徒や、年齢を超えた交流ができる嬉しい機会でもあるのです。大学生と弁護士の方のサポートのもと、楽しく「法」の世界をのぞいてみよう!そんなプログラム。
親しみやすくて楽しさが伝わるフライヤーへの道
とはいうものの…「法」のイメージってどんな感じでしょう?
堅い・難しい・自分と縁遠い
そんな印象を中高生のみならず、大人も感じているのではないでしょうか?
というわけで、「親しみやすさ」「まずは関心を持ってもらいたい」そんなご要望のもと制作はスタートしました。
では、どうビジュアル化するか…打ち合わせでワイワイと話し合う中、私がつい口走った「ローフェス」という一言が引き金となり、「ワイワイとフェスのように楽しい感じ」というイメージが候補として上がります。
授業内容は「契約」と「スーパーでの転倒」を取り上げるのですが、それを題材に楽しさを伝えるのは難しい。なので複数の人物がワイワイしているビジュアルということでまとまります。
じゃあ具体的にどんなワイワイしたイラストにしよう?
参考画像として、以前描いた向き合って楽しそうに話している学生のイラストをお見せしてこんな感じでしょうか?と尋ねたところ、なるほどと思うご指摘をいただきました。「確かに楽しい感じがするけれど、積極的に議論している印象を受けて、敷居が高く感じる可能性がある」。
例えば、興味があるけれど話すのが苦手な引っ込み思案の子だと、ちゃんと議論しないといけないんだ、楽しくしないといけないんだと、尻込みするかもしれません。
楽しそう、だけど話すのが苦手な子でも参加しやすい雰囲気のイラスト…。なかな矛盾した要素ではあります。
チラシのイラストを見ていただくと、全ての人が視線を合わせていないのがわかるでしょうか? ひとりでハッと気づく学生、悩む女の子、手をあげている男の子。
イベントはオンライン開催です。現実的に目を合わせることはできない。けれど同じ時間を共有して、自分のペースで楽しむことができる。そんなイメージをこのイラストで表現しています。
プラス、授業その1で取り上げるスーパーで転倒した主婦のコジマさんを猫にしました 笑
そうすることで、学生と授業の内容がビジュアル的に混在していても、2つの異なる要素を視覚的に分けることができる。加えて可愛らしく、親しみやすさもプラスすることができる。
コジマの2人の子供やご主人も猫にして、遊び心を添えました。
その勢いに乗って、裏面にも猫を。
大学生も弁護士さんも猫にしちゃいました。
敷居は高くないよ〜〜をアピールしています。
「法」にわざわざ振り仮名「ほ〜」を振ってみたり…
もはや遊びの勢いが止まらなくなりました。
猫好きな人は多いですしね。
ご依頼くださった広報担当の弁護士の方は、デザインをとても大切に考えていて、なるほどと思う指摘もしてくださり、始終気持ちの良いやりとりで楽しく制作することができました。分野横断的な試みにも興味を持っていて嬉しくなりました。若手の弁護士さんで、これからのご活躍が楽しみです。
そうそう、昨年制作された授業のための動画はまるで「サスペンスドラマ?!」と思うような出来栄えで驚きました。何と弁護士の皆さんが自ら演じているんです…。役者もこなす、岡山弁護士会。もっと多くの方にそんな弁護士会の一面も知っていただきたいし、時間をかけて楽しんで準備しているイベントにぜひ沢山の学生に参加してもらいたい。ということで、私も力を入れて制作しました。
ちなみに、チラシの表面の「法ってなんだろう?〜」のテキストも私が考えて加えています。
情報がわかり易く伝わるように、情報の整理などのテキスト面にもかなり試行錯誤を重ねました。
それからこっそりとデザインにスマホ感を取り入れています。表面の上部中央の○、周囲のブルーグレーの囲いには影をつけて、オンラインで授業が展開されていることを視覚化しました。手をあげている男子学生と猫は、画面からちょっと飛び出してリアル世界にお邪魔しているイメージ。
0コメント