[表紙画 ・コラム]ふえき vol.83

『ふえき vol.83』(福武教育文化振興財団の機関紙機関紙)の表紙画とコラム

23年度の岡山の生きものシリーズの表紙画、最終回はジョウビタキです。

子どもの頃から動植物が好きだった私にとって、声も綺麗で姿も可愛い野鳥は、大好きなご近所アイドルでした。見かけると特徴を覚えておいて、野鳥図鑑で調べたり、鳴き声を真似て話しかけたりしたものです。ジョウビタキももちろんアイドルの一人。今でも可愛い姿と鳴き声に出会うたび心ときめきます。

生き物シリーズの裏表紙のコラムは、そんな私の思い出を語るというよりも、アスエコの山田哲弘さんから聞いたお話をベースに、学術的な要素も交えながら、生き物が置かれている状況を伝える、ちょっぴり硬派な内容でした。

2年続いた「ふえき」のコラムでは、硬派な情報を、いかに柔らかく、直感や身体的な感覚を失わず伝えられるかが、大袈裟ですが私にとっては挑戦でした。反するものを併存させることはずっと自分のテーマの一つなので、仕事を通してその機会を得たことに感謝しています。

さて、そんなこんなで書いた生き物シリーズですが、伝えたかったことは、何とも愛くるしい生き物や、美しい花、逞しいお魚が、こんなにも身近にもいますよ、ということ。そして、身の回りの動植物を観察して、できれば推しの生き物を見つけてもらえたらいいなということ。推し探しをしているうちに、今まで見えなかった景色も見えてくると思います。

推しを見つけて好きになったら、それを守りたくなるのが人の性(さが)。それが環境問題への関心や、自分の消費行動を変えるきっかけになるのではないかな…。そうした一人一人の変化が積み重なって、動植物が安心して暮らせる環境が再び戻るといいな…。その環境は、人間にとっても心地いい場所のはず…。そんな、ボワッとした願いでは太刀打ちできないほどのスピードで環境破壊は進んでいるのですが、まずは一歩。

エッセイは読みづらいですが、画像を拡大してぜひお読みくださいねー。

表紙画は、可愛くなれ〜可愛くなれ〜っと念じながら描きました。何気に、オスが赤い実を咥えていて嘴が開いているところを可愛く描くのが難しかったです。が、可愛いと感想いただき安堵。

岡山の生き物の「へ〜」を知りたい方は、3回に渡ってお話を聞かせてくださった山田哲弘さんが所長を務めているアスエコに行ってみてくださいね。岡山イオンモールの6階という、アクセスしやすい場所にあります。あと、岡山自然保護センターにも。ちょうど今、vol.82でご紹介したミズアオイが咲いていて、9月中旬頃まで見頃のようです。


2024年冬 発行

福武教育文化振興財団の機関紙「ふえき vol.83」

編集発行 : 公益財団法人福武教育文化振興財団

制作 : 株式会社吉備人

印刷 : 研精堂印刷株式会社

デザイン:ヒラガナ企画

表紙画・エッセイ:タケシマレイコ 

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