[冊子デザイン・表紙絵・本文カット・ディレクション]『つばめ』

建部町の情報誌『つばめ』

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タイトルの『つばめ』、そして「おかえり、ただいま、建部へ」というコピー、全体のページ構成やディレクションとデザイン、そして表紙イラストと本文にこっそり登場しているパラパラ漫画を制作いたしました。

テキストと写真は「たけべおこしプロジェクト」のメンバーの方と建部町公民館の職員の方が担当してらっしゃいます。その土地を愛し、住んでいるからこその言葉と写真だと感じます。



表紙絵


タイトルを『つばめ』に決めたエピソードをご紹介いたします(長文…)。

制作を始めたのは、ちょうどつばめが子育てに邁進する初夏の頃。打ち合わせの際に、制作メンバーが建部のつばめの話を2つしてくれました。

建部町公民館の庇の下には、つばめの巣がずらーっと並んでいて、通称「つばめアパート」と呼ばれているのだそうです。ネーミングも素敵なら、その様子を想像するだけでほっこり。

あるメンバーは、自宅の土間につばめが巣をしたときのことを話してくれました。玄関を開けているときに、土間に巣を作ったものだから、子育てが終わるまで玄関を閉めることができなかったのだそう。

いよいよ巣立ちの季節。1羽だけ、なかなか巣立ちできないヒナがいました。すると玄関の前で、沢山のつばめが一斉にさえずり、応援を始め、その声援を受けるように、最後の1羽も無事巣立ったのだそうです。






この2つのエピソードを聞いて、私はとても感動して、タイトルを『つばめ』にしてはどうでしょうと提案しました。つばめが毎年帰ってきたくなる町、そしてそれを温かく見守る人たち、つばめを人に換えれば、人も同じように、おかえりと迎え入れてくれる場所。そんな様子を容易に想像することができました。だからコピーも「おかえり、ただいま、建部へ」としました。

なお、ページ左上のパラパラ漫画のつばめのイラストは、こっそりストーリー仕立てになっています。表紙で1羽だったつばめは、建部で別のつばめに出会い、ヒナが生まれ、そして飛び立ち、裏表紙では大勢で建部の町へ戻ってきます。




お仕事を通して、私も建部の町の魅力を沢山知ることができました。自分の町を愛しているって、なんて素敵なのだろうと思いました。お手伝いができたことがとても嬉しいお仕事でした。


この冊子は、主にお店や宿泊施設などを紹介している本ですが、あるメンバーは、一番伝えたいのは実は「人」の魅力なのだと語っていたことがとても印象に残っています。人の魅力は、特産品(もちろん素晴らしいものです)のように金銭に換算することはできませんが、それに勝るものは無いと思います。私がまだ見ぬ建部の魅力的な人たち、一体どんな人たちなのでしょう。私が関わった3人だけでも、十分すぎるほど人間力が溢れていたのですが。


今後の取り組みでも、私も何かの形で関われたらと思っています。


温泉とおいしいものと良い景色、岡山の市街地からでも楽に日帰りできて、少しの非日常感を味わえる場所です。ぜひこの冊子片手に建部を訪ねてみてください。


追伸

冊子の最後に、私への謝辞が書かれていて、胸が熱くなりました。本を読むと、あとがきで著者が謝辞を述べる文書を目にすることがよくありますが、自分がされる日が来るなんて。こんなにも嬉しいものなんですね。


ディレクション・コピー・手書き文字・イラスト・ブックデザイン・パラパラ漫画

:タケシマレイコ

制作:たけべおこしプロジェクト

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