[デザイン・イラスト]「狐の哀歌」フライヤー


岡山後楽園能舞台で開催される、「狐の哀歌 – コンテポラリーダンスと能による〈殺生石〉」のフライヤーのデザインとイラストを制作させていただきました。(2018年8月)


​タイトル周りはあえて位置をずらしてレイアウト。囲み罫やグラデーションを要所に配し、視線を誘導するようにしています。



印刷は墨一色で、写真ではなくイラストを用いて、狐の悲哀を表現できればとのご依頼でした。舞台の内容、イラストの題材である九尾の狐は、フルカラーよりもモノクロの方がぴったりで、とても良い縛りになりました。


イラストは、手書きのスケッチを元にillustratorで書き起こしました。手書きの絵だとおどろおどろしくなりそうな狐を、デジタルイラストによってドライに表現したいと考えました。

デジタル画ではありますが、浮世絵によく見られるグラデーションや、日本画の繊細な線がイラストの要となりました。現代の技術と伝統が融合したイラスト(ちょっと大袈裟ですが)が、コンテンポラリーダンスと能の共演という舞台にフィットしたものになっていたら幸いです。

裏面の文字組は、テキストの内容と優先順位によって、縦組みにするか横組みにするかを決め、リズムを持たせました。

第一線で活躍されている皆さまが共演する、貴重な舞台に関わることができて、とても嬉しかったです。また、モノクロの美しさと可能性を再認識する、貴重な機会となりました。

岡山後楽園能舞台復元60周年記念事業

​共催:岡山後楽園魅力向上委員会

主催 : 岡山能楽研究会

観世流能楽師 林宗一郎

平井優子




イラスト気に入ってくださり、チケット、パンフレットなどにもお使いいただきました。

夏の宵、狐ちゃん、大活躍で嬉しい限りでした。


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